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INTERVIEW

達人にときめき

野菜・果物・きのこ

白根茨曽根の桃


「子どもの頃から、棒を手に桃の収獲を手伝っていました」と話るのは白根ユウケンの山田陽介さん。白根ユウケンは、4人の生産者からなる桃の産地。平均年齢は40代と若いですが、県内有数の生産者グループです。

「こだわりは何といっても“土”。10年ほど前、日本の土壌学の大家、小祝政明先生の勉強会に出て、驚いたんです。この土に必要な栄養は何か、ミネラル分をどれくらい入れるのか、経験や勘に頼らずに土壌分析をする。人間でいう健康診断です。塩分や脂肪のとりすぎだと、栄養バランスが崩れるでしょ。土も人間と同じです」

土壌分析は毎年、1ヵ月ほどかけて、それぞれの畑の土をていねいに調べます。どんな堆肥にして、量はどれだけ使うのか、細かく分析し、決めていくのです。

「そのシーズンの土の傾向が見えてきたら、メンバーどうしで情報共有します。水はけがよく、保水力のある畑にすることも大事です。良質の堆肥をまぜることで、菌の力で土を肥やし、畑の水はけと保水力を高めていきます。こうして畑に“地力”がつけば、根や樹は強く育ち、病気にかかりにくくなります」

樹にストレスをかけないことも大切です。実がつき過ぎないようにする摘蕾(てきらい)は、時間をかけて段階的に行います。ストレスをかけないからこそ、より丈夫な樹や枝となり、実が熟して大きくなっても、重さで落ちることはありません。樹の下に、反射シートを敷いているのも、ていねいな仕事のあらわれです。

「反射シートを敷かないと、日あたりのいい実の上部は赤くなって、下のほうは白いままなんです。まんべんなく日が当たらないと、熟しすぎて柔らかくなったり、硬いままだったり、硬さにもムラができてしまいます」

「白根ユウケン」というユニークな名前は、山田さんたちの親世代が立ち上げた「白根有機農業研究会」に由来します。山田さんはその名前に「誇りと責任を感じる」と言います。

「“ユウケン”の原点を忘れず、農薬もできるだけ減らしたい。それが品質と味への誇りになるし、生産者の責任を果たすことにもなる。畑の土ひとつとっても、そこで満足したらダメなんです。これからも日々、勉強ですね。4人の仲間とともに、レベルを上げていきます!」

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